【歌詞考察】ゆいちゃんず「渋谷川」。渋谷川に何を思う | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

【歌詞考察】ゆいちゃんず「渋谷川」。渋谷川に何を思う

歌詞の意味を考察


目立たない「渋谷川」のように、恋心を胸に秘めたままの「僕」

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ゆいちゃんず「渋谷川」の「僕」と「君」の恋物語は、渋谷川沿いの古川橋から恵比寿橋まで展開されています。

いわば、2キロメートルの「僕」の恋物語でした。

なぜなら、歌詞に、渋谷川のせせらぎが まるで僕の君への想い 友達でいい 密かに願うよ そう永遠の恋という表現があったからでした。

恋心を持ってはいても友達でしかない「君」と歩けるのが、渋谷川沿いにある古川橋から恵比寿橋なのでしょう。

古川橋にさしかかった所で、「君」と歩ける距離が 2キロしかないことに、「僕」は残念な気持ちになっているのでした。

だから、古川橋の近くで なぜだか切なくなるよ、という状況に陥るのです。

あと2キロしか、「君」と歩けないじゃないかということでした。

それなのに、なぜ、「僕」は、「君」と友達でいいのでしょうか。

告白でもして、友達の関係が壊れることを恐れているのでしょう。

そうすると、渋谷川沿いの古川橋から恵比寿橋まで笑い合って帰ることができなくなります。

なので、「僕」は、愛しさは胸にしまい込んで、という行動を取るのでした。

告白が上手くいかないかもしれないという「僕」の不安は理解できます。

でも、古川橋から恵比寿橋まで、笑い合って帰ることができていました。付き合える可能性は大きいと思います。

そんな可能性を放棄までして、僕はなぜだか切なくなるよと落ち込むのはもったいないと考えました。

デビュー曲のジャケット写真は、渋谷川

のら猫ひろしは、北関東の田舎者なので、てっきり「渋谷川」は架空の川かと思いましたが実在する川です。

「僕」を切ない気持ちにさせた、古川橋や、恵比寿橋も実在していました。

グーグルアースで見ると古川橋付近は、道路のアスファルトとかビル群ばかりで、無機質です。

そういった情景が、主人公の片思いのままでいいけれどやっぱり切ないという矛盾した感情を湧き上がらせたのだと解釈しました。

そして「サイレントマジョリティー」のジャケット写真が、渋谷川で撮られたことを知ります。

ジャケット写真を見ると、ひそやかで目立たない印象を持ちました。

忘れられたように都会の隅で、という表現になっていることに納得がいきます。

終わりに

意中の人に打ち明けない好意は、確かに、ひっそりと流れる「渋谷川」のように目立ちません。

むしろ、恋心が目立ってしまったら、友達ですらなくなります。会えなくなってしまう可能性が大きいと言えました。

だから、長続きできるならそれでいい、という歌詞なのです。

切ない片思いの歌だと思いました。 終わり


■渋谷川■
ゆいちゃんずは、小林由依さんと元欅坂46の今泉佑唯さんによるユニットです。

「渋谷川」は、2016年春に発売の欅坂46デビュー曲「サイレントマジョリティー」に収録されています。作詞は秋元康さん。


MVでは、渋谷駅の歩道橋が映っていますから、古川橋から恵比寿橋へ向かって渋谷駅、と移動しているのかなと思いました。

田舎者の強い味方、グーグルマップで距離を測ってみました。

古川橋から、恵比寿橋までは、2キロで徒歩24分となっています。恵比寿橋から渋谷駅までも同じくらいでした。

なので、古川橋から渋谷駅までの距離は4キロで、徒歩時間は50分弱になります。