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歌詞考察
実らない恋心の「輪廻転生」が失敗
リインカーネーションの単語が初耳でした。リインカーネーションの意味は、死者の魂が生まれ変わることを言います。転生とか輪廻ですね。それを踏まえて「欲望のリインカーネーション」の意味を考えました。欲望を持った霊魂ということになるでしょうか。霊魂とは言えども、彷徨うのは避けたいはずです。だから、生まれ変わりたいという欲望を持った霊魂と妄想しました。
イケてる人間に生まれ変わりたいとか、もう一度自分に戻りたいといった欲望を想像します。ですが、そうなると主人公がゾンビとなって、乃木坂46らしくない世界観になってしまいます。
なので、「欲望のリインカーネーション」は、欲望を戒めるとか、身分不相応な欲望を持った自分を変えたいという世界観になっていると考えました。それを踏まえると、冒頭の歌詞にある、気づいた時には死んでた、という表現は、いつの間にか欲望がおさまっていたということになります。
タイトルには、生まれ変わるという意味のリインカーネーションがありますから、おさまった欲望の今後が気になります。欲望はどんなもので、その欲望は何に生まれ変わるのでしょうか。
大切な人に振られて生きていたってしょうがない世界を悲観した・・・有害物質が眠る化学工場で横たわるように希望を廃棄した
この歌詞で、主人公は失恋したことがわかります。両想いになりたいという欲望が叶わなかったのでした。そして、「両想いになりたい」という欲望は、どのように「リインカーネーション(輪廻転生)」したのでしょうか。
欲望が目を覚ます復活の声上げる悲しみは忘れても愛しさは覚えてる・・・心はゾンビのように死にきれないもの繋がれた鎖引きちぎり彷徨う
主人公は「両想いになりたい」欲望は叶わなかったけれども、愛しさが込み上げたのですね。そして、その愛しさは相手に拒絶されていますから、彷徨うしかありません。だから、心はゾンビのようと表現されたのです。要は、未練がましい主人公の心境が「欲望のリインカーネーション」の世界観ということでした。決して主人公がゾンビというわけではありません。
終わりに
「欲望のリインカーネーション」の主人公は失恋してダメージを受けても諦めることができませんでした。振られても、新しい恋人を見つけることができれば「欲望のリインカーネーション」は成功していたのです。ですが、相手への愛しさがゾンビ化してしまいました。ストーカーに転生してしまうのではないかという、ブラックコメディの面白さがあります。 終わり