『それが愛なのね』歌詞の意味を考察
櫻坂46「BAN」TYPE-A/Amazon |
今記事の歌詞考察は、以下の内容になっています。
- 歌詞の概要
- 主人公のように心が広くありたい
- 広い心とは何か⇒ヘーゲルの弁証法なみに視野が広い
- 歌唱メンバーは、「思ったよりも寂しくない」と同じ
歌詞の概要
主人公「私」の恋人は、ダメ男。にもかかわらず、「私」は性善説に則って彼を振ることができない。
主人公のような心が広い人間でありたい
主人公「私」は、以下の歌詞にあるように、ダメ男の彼を振ることをしません。広い心の持ち主です。
広いこの世界にはいるのね 想像できないような悪い男(ヤツ) 疑うことできない 純情を返して欲しい 今までずっと性善説信じた私も疑問を持ってしまう
神様 どこで諦めればいいの? もはやここまで 私がここで見限ってしまえば最後の蜘蛛の糸 切れるでしょう? 奈落の底に叩き落とされて でもそれじゃあ 終わってしまうわ
歌詞にある悪い男は、主人公「私」の恋人と推測できますね。
どんな風に悪いのかは、具体的に書かれていません。浮気されたとか貸した金を返さないといったところでしょうか。
『それが愛なのね』の歌詞は、そんな彼を見限りたいけど振ることができない「私」の心境が描かれていると解釈しました。
「私」は性善説に則って恋人を信用しています。
果たして、それが愛と言えるかどうかはさておき、性善説に則って人間関係を維持する姿勢は見習うべきです。
もちろん、金銭の貸し借りがないといった前提が必要です。
広い心とは何か ⇒ ヘーゲルの弁証法の3つの段階を踏まえている
哲学者のヘーゲル(1770~1831)は【弁証法を用いれば人間関係を円滑にすることができる】と考えた人でした。
弁証法には、3つの段階があります。
一つ目は、自分のことしか考えられない自己中心的な見方である「テーゼ」です。主人公の恋人は、テーゼの段階にあると推測できます。
二つ目は、自分とは異なった考えが存在することに気づく「アンチテーゼ」です。自分を通せば、他人と衝突。反対に自分を押し殺せば、自分の主張を理解してもらえないという葛藤が生じます。
三つ目は、自分を押し殺すことなく、他人の意見を尊重できる「ジンテーゼ」という段階です。
記事の始めに、主人公は心が広い人間で見習うべきと書きました。ただ、彼女は、三つ目の「ジンテーゼ」より、二つ目の「アンチテーゼ」の段階にありますね。
果たして、そんな主人公の心は広いのかと反論されそうですが、ヘーゲルは「アンチテーゼ」を否定していません。
ヘーゲルは、「アンチテーゼ」から「ジンテーゼ」を経たことによって、分かり合えた自分と他者を、アウフヘーベンだと言います。
ダメ男だとされる主人公の恋人が、改心すれば、2人はアウフヘーベンに到達できそうです。
だから、主人公の性善説に則って彼を信頼しようとする姿勢は見習うべきなのです。ただ、人が良すぎても、騙される危険性がありますから心配ではありますね。
『それが愛なのね』歌唱メンバー
『それが愛なのね』は、櫻坂46 2nd Single「BAN」のTYPE-Aに収録されています。作詞は秋元康さん。山崎天さんがセンターのカップリング曲です。
歌唱メンバーは以下のメンバーで、「思ったよりも寂しくない」と同じです。
小林由依、山﨑天、渡邉理佐、田村保乃、森田ひかる、小池美波、藤吉夏鈴、菅井友香、大沼晶保、幸阪茉里乃、斎藤冬優花、増本綺良、守屋茜、遠藤光莉