『冷たい水の中』歌詞の意味を考察
本記事の内容は、以下の3つになります。
①主人公にとっての冷たい水とは何か⇒生きている証を実感
②堀未央奈さんがMVで、卒業を発表。主人公に彼女が重なる
③ぬるま湯に危機感を抱いて成長を求めよう
最後まで、ご覧ください。
冷たい水とは?⇒主人公にとって生きている証を実感できるもの
もう一度冷たい水へという歌詞があります。なぜ、主人公の「私」は、こう思ったのでしょうか。
次の歌詞が、冷たい水を求める理由となっています。
・なぜだろう 子供の頃から冷たい水の中に自分の掌(てのひら) そうゆっくりと沈めるのが好きだった
・生きてるという証 ただそっと感じたかった
・あの頃見ていた夢を諦めたくなくて 冷たい水に手を入れてみる 挫(くじ)けそうな気持ちをもう一度奮い起こして歩き出したい 新しい自分のためにさあ未来へ目を覚まそう
歌詞の最後に、もう一度冷たい水と同じ意味の表現がありますね。
「私」にとっての冷たい水は、〈生きている証〉なのです。
ですが、現在の彼女は、生きている証を感じることができていません。次の歌詞で、現在に危機感を感じていることが分かります。
いつのまにか大人になって 迷うことばかりで答えのない問いを抱え込んでた
今の私の力で何ができるのでしょうか?わからないまま…ぬるま湯の中にいてはいけないと決心した日
主人公の「私」に、堀未央奈さんが重なりました。
主人公に、堀未央奈さんが重なる
堀さんは、『冷たい水の中』が収録されている26枚目のシングルを持って卒業することになっています。
また、『冷たい水の中』は、堀さんのソロ曲でした。
彼女が初めて乃木坂を卒業すると発言したのは、MVのエンディングです。まさか、MVで卒業を発表するとは思わなかったので驚きました。
改めて、MVを見返すと冒頭に思わせぶりなセリフがあります。
「これまでの七年間あっという間で、いつの間にか大人になっていたというのが嘘のない気持ちです。乃木坂46は暖かくて見守ってもらえて、いつでもいたいというか…時間も、まだまだあると思うし、いや、でも、時間は無いのかも…」
「時間は無いのかも…」というセリフは、乃木坂46に在籍する時間がないという意味ですね。
さらに、MVのエンディングでは「私、堀未央奈は乃木坂46を卒業します。もっともっと冷たい水の中へ」と言いました。
『冷たい水の中』の主人公のように、生きてるという証を求めて卒業を決意したと解釈できます。
だから、ぬるま湯の中にいてはいけないと決心した日という歌詞は、堀さんが乃木坂46の卒業を決めた日と解釈しました。
そうなると、新しい自分のために さあ未来へ目を覚まそうという歌詞は彼女が思い描いた夢を実現しようと決意していることになります。
堀さんのように、新しい環境に踏み出す人は『冷たい水の中』の歌詞に共感できるのではないでしょうか。
最後に/ぬるま湯に危機感を抱こう
うつ病の治療法として、冷水を浴びる方法があります。だから、主人公のように、冷水に手を入れて生きる実感を得るのは理解できました。
特に、昨今はコロナ禍で失職など暗いニュースが目立ちます。正社員だから安泰だと考えている場合ではないのです。
正社員にあぐらをかくことは、歌詞にある、ぬるま湯に浸かっている状態だと感じました。
主人公のように行動しないと、生きている実感どころか成長することもないでしょう。
『冷たい水の中』は、26thシングル『僕は僕を好きになる』TYPE-Cに収録されています。堀未央奈さんのソロ曲。歌詞は、秋元康さん。