【歌詞考察】乃木坂46アンダー曲『誰よりそばにいたい』。両思いなのに不安な理由 | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

【歌詞考察】乃木坂46アンダー曲『誰よりそばにいたい』。両思いなのに不安な理由

歌詞の意味を考察・・・両思いなのに不安な理由 


主人公が想っている誰よりそばにいたい人には、本命がいる

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タイトルから、主人公が特定の人間に思いを寄せていることが、想像できます。

一方的な片思いなのか、両思いなのかという疑問が生じました。

一方通行の恋であれば、8枚目のシングル『気づいたら片想い』(2014)のような切ない世界観になるでしょうか。

両思いであれば、3枚目のシングル『走れ!Bicycle』(2012)が想起されます。

『走れ!Bicycle』は、片思いだと思ったら、両思いであることがわかって、女性を自転車で追いかける恋物語でした。

『誰よりそばにいたい』は、歌詞の冒頭から、抱きしめられるだけでなぜだろう ほっとするのは、で始まっています。

だから、「私」と「あなた」は、両思いと言えました。

付き合いたてのカップルであれば、微笑ましく見えます。なので、当初は、「私」と「あなた」を、学生と認識しました。

気になるのが、次の歌詞です。

震えてる心の悲しみ
少しでも離れてしまったら 消えてしまいそう
全てを失っても 誰よりもそばにいたい

これらの表現は、「あなた」に抱きしめられたことで生じた、心の動きです。

心が通じてる人と抱き合っているはずなのに、ネガティブな表現でした。

結婚指輪

ここで、「あなた」には、「私」ではない本命がいると解釈します。

学生でなければ、「あなた」を妻帯者とみなせました。

いずれにせよ、誰よりそばにいたい「あなた」にとって、「私」は本命でないことになります。

だから、震えてる心の悲しみは、物理的に一緒にいることが叶わないことによる感情と言えました。

また、自分の好意を受け止めてもらっても、相手が妻帯者であれば、常に不安を感じることになります。

それを踏まえると、すべてを失っても、という表現は「あなた」の配偶者に慰謝料として全財産を払ってもよいという覚悟の表れと言えました。

「私」が、社会人であれば職場にいられなくなる恐れもあります。

金銭面や社会的な評価にダメージを負っても、妻帯者の「あなた」と「誰よりそばにいたい」のだと解釈しました。

終わりに

震えてる心の悲しみ、という歌詞から、主人公が誰よりそばにいたいと思う人には、本命がいると考えました。

全てを失っても 誰よりもそばにいたい、という歌詞は、世間を敵に回しても意中の人と一緒になりたいという意味になります。

なので、『誰よりそばにいたい』は、うがった見方をすることで、人の道に背く男女関係の歌と解釈できました。

個人的に、『気づいたら片想い』と『走れ!Bicycle』を足して2で割ったのが、『誰よりそばにいたい』になると考えています。

両思いであることの嬉しさと、自分が本命でないという切なさが『誰よりそばにいたい』に混在しているからでした。 終わり


■誰よりそばにいたい■
乃木坂46アンダー曲『誰よりそばにいたい』は、アンダーアルバム「僕だけの君」(2018)の収録曲でした。

歌詞は、秋元康さんです。