歌詞の意味を考察・・・込められたメッセージを考える
退屈な場所でも、他の場所から見れば理想郷に見える → 隣の芝生は青く見えがち
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生田さんは、カメムシでした。なので、『新しい花粉 〜ミュージカル「見知らぬ世界」より〜』でも、彼女が、花粉を求める昆虫になっていると想像します。
厳密に言えば、生田さんは、昆虫ではなく旅人でした。
そして、旅人が求めている花粉は、理想郷に咲き誇るお花畑の花粉になります。
でも旅人は、花粉を見つけられません。なぜなら、理想郷に咲く花は存在しないからです。
いわゆる旅人は、「隣の芝生は青い」とか、「他人の飯は白い」というように、自分の物に満足できず他人の物を羨む性格でした。
特に、他人のものしか羨むことしかできない旅人の性格を表しているのは、次の歌詞だと思います。
いくつもの山を越えてみたって 次の山がそこに見えるだけ 私たちが住むこの街以上の花咲くユートピアは どこにもないんだ
この歌詞は、旅人が、酒場の主人であるワーニャから、言い聞かされた台詞でした。
ワーニャは、理想郷を求めて放浪を繰り返す旅人に、理想郷の花畑など存在しないことを言っているのです。
旅人の性格は、隣の芝生が青く見えてしまうもので、幸せになるのは難しいと思いました。
終わりに
旅人のように、理想郷の花畑に舞う花粉を求めて、放浪を繰り返してしまう性格は、どんな問題があるのでしょうか。それは、自分のいる場所が、理想郷であることに気づくことができないことだと思いました。
例えば、次の歌詞があります。
しあわせだけど 何かが足りない 教えて ここにないのは
個人的に、旅人に足らないのは、感謝の気持ちだと思いました。
感謝の心があれば、他人の芝生は青く見えませんし、他人の飯が白いかどうかは気になりません。
不幸なのは、理想郷の花粉を見つけられないことではなく、今いる場所が理想郷だと思えないほどに、余裕がないことです。
そういったことを踏まえると、旅人に「退屈に暮らすこの街こそが、あの山の向こうから見れば、希望の街なんだ」と言ったワーニャが、一番幸せな人間だと感じました。 終わり
■新しい花粉 〜ミュージカル「見知らぬ世界」より〜■
乃木坂46ユニット曲『新しい花粉 〜ミュージカル「見知らぬ世界」より〜』は、19thシングル「いつかできるから今日できる」(2017)のカップリング曲でした。
歌詞は秋元康さんです。歌唱メンバーは、生田絵梨花・久保史緒里の2人でした。
歌詞は秋元康さんです。歌唱メンバーは、生田絵梨花・久保史緒里の2人でした。