歌詞の意味を考察
手加減した「あの人」と、痛がる振りをする「私」に共犯者意識が芽生えた
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だから、「でこぴん」のタイトルから、楽しげな雰囲気が伝わってきました。
ただ、乃木坂46楽曲は、青春ソングが多いです。でこぴんやって面白かったで終わるとは思えません。
案の定、冒頭の歌詞から、甘酸っぱい世界観を予感させる表現が、出てきました。
でこぴんをひとつされた時 新しい恋に気づいた
でこぴんされて痛かったならわかります。なぜ、でこぴんされて恋心が芽生えたのかが気になりました。
でこぴんする人間が強面で、ソフトなでこぴんだったのでしょうか。そうであれば、ギャップ萌えで、好意を持ってしまったように思います。
「私」は、次の歌詞のようにされても、恋心が芽生えたことになります。
友達の元カレが何となく気になってた・・・君はどんくさいねって大笑いする あの人
どんくさいと言いながら、でこぴんする人に好意を持つものだろうか、と疑問に思いました。
「私」は、苦痛に快楽を見出してしまう人なのかもしれません。
ただ、「私」が、友達の元カレを好きになった訳が、歌詞にあります。
やさしいあの人がわざと負けようとしてくれたけど 私のこのプライドが同情を拒否し続けた
どんくさいと笑いつつも、「私」を勝たせることを考えている「あの人」だから、恋に落ちたのでした。
また、次の歌詞も、「あの人」に好意を抱いた理由になっていると思います。
オーバーに痛がったりして・・・本当は痛くなかった あの人が手加減して 私たちは共犯者それは愛
共犯者は、犯罪に加担した人を言いました。
「私」と「あの人」は、どんな罪を犯したのでしょうか。
「私」と「あの人」が関わった犯罪は、「あの人」がでこぴんを手加減して、「私」が痛がっている振りをしたことになります。
その芝居によって、苦痛を逃れると、でこぴんは罰ゲームとして用を成しません。
まともに、強烈なでこぴんを受けたクラスメイトからすれば、「私」が手加減されるのは、確かに不公平です。
だから、共犯者という歌詞から、「私」に、罰ゲームから逃れている罪の意識があることを示しているように思いました。
また、その意識は、恋心が芽生えるきっかけと言えます。
終わりに
「あの人」は「でこぴん」の罰ゲームから「私」を逃がすという犯人蔵匿の罪を犯したことになります。「私」の恋心の正体は、共犯意識でした。 終わり
■でこぴん■
乃木坂46 ユニット曲「でこぴん」は、2013年春に発売の5枚目シングル「君の名は希望」に収録されています。
歌詞は秋元康さん。歌唱メンバーは、白石麻衣・高山一実・橋本奈々未・深川麻衣・松村沙友理の5人でした。
歌詞は秋元康さん。歌唱メンバーは、白石麻衣・高山一実・橋本奈々未・深川麻衣・松村沙友理の5人でした。