歌詞の意味を考察・・・兄弟の意味を考える
「俺」と「あいつ」は反目しているが、一匹狼であることが共通点
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だから、彼女たちが「孤独兄弟」を歌うことに、違和感がないと思いました。
そして、世界観を考えてみます。
頼れるのは、兄弟だけという過酷な環境が舞台であるような想像をしました。
歌詞を見ると、「俺」と「あいつ」は、血縁関係がある兄弟ではありません。かと言って、同志というような志を同じくする仲間というわけでもありません。
「俺」と「あいつ」の関係性が分かる表現は、次の歌詞です。
あいつと殴り合った日々 未来の夢傷つけた・・・もっと孤独に孤独に
反目しあった過去がある「俺」と「あいつ」でした。
「俺」は、一匹狼ということがわかります。
ここで、反目しているのに、兄弟というのはどういうことでしょうか。
「俺」は、もっと孤独に孤独に、と孤独を極めたがっているように感じます。
そして、タイトルは、「孤独兄弟」でした。
このことから、「俺」と「あいつ」の共通点が、一匹狼であることがわかります。
「俺」と同じように、「あいつ」も孤独を追い求めているのではないでしょうか。
「あいつ」が孤独であることに、「俺」は親近感を抱いていることになります。
光るナイフを見たって 俺たちは怖くなかったよ、という歌詞があることで、「俺」と「あいつ」は、危うい喧嘩をした経験があるのだと理解できました。
でも、誰ともつるまない一匹狼であることから、「俺」と「あいつ」は「孤独兄弟」なのです。
終わりに
この「俺」と「あいつ」が極めようとしている孤独道から、哲学者 アルトゥル・ショーペンハウアー(1788~1860)の厭世的な匂いを感じました。ショーペンハウアーの厭世観は、人と群れても、不幸になるだけだという考えが根底にありました。
集団本能や社会本能を全否定しているのです。
「俺」が、社会本能を持っていないことが分かるのは、次の歌詞でした。
信じられてたわけでも 信じてたわけでもない
「俺」は、人からの信用とか誰かを信じることに、価値を見出していないことになります。
そして、信じられてたわけでもない、ということは、「あいつ」も「俺」を信頼していない人間と言えました。
やはり、「俺」と「あいつ」は、一匹狼で「孤独兄弟」なのです。 終わり
■孤独兄弟■
乃木坂46ユニット曲「孤独兄弟」は、2014年春に発売された8枚目のシングル「気づいたら片想い」のカップリング曲になります。
歌詞は秋元康さん。歌唱メンバーは、白石麻衣・橋本奈々未の2人でした。
歌詞は秋元康さん。歌唱メンバーは、白石麻衣・橋本奈々未の2人でした。