歌詞の意味を考察・・・「あの教室」の窓がキラキラしている理由
「あの教室」に通っていたクラスメイトと互いに両想いだった。そして今も・・・
■あの教室
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また、2016年秋に発売された16枚目のシングル「サヨナラの意味」のカップリング曲でした。
歌詞は秋元康さん。歌唱メンバーは、齋藤飛鳥さんと堀未央奈さんです。
タイトルにある「あの」は、会話の話し手と聞き手のどちらからも、離れている場所を示しています。
また、話す人と聞く人の両方が知っていることでも、「あの」が使われました。
だから、歌詞が、手紙のような二人称の形でなければ、登場人物は複数いることになります。
登場人物から離れている場所を示す「あの教室」と、登場人物の全員が知っている「あの教室」の両方の意味になると思いました。
物理的に離れている目の前の「あの教室」と、思い出の中の「あの教室」ということになります。
だから、ふと登場人物の誰かの視界に入った「あの教室」を眺めて、かつて通っていた「あの教室」であんなことがあったねと語り合いながら、追憶に浸る世界観を想像できました。
そういったことを、踏まえて「あの教室」は、どのような教室かを考えてみます。
歌詞は、次のようになっていました。
あれから初めて来たね 何年ぶりにチャイム聞いただろう 懐かしい校庭・・・自転車二人乗り ぐるぐる走りながら・・・
タイトルが「あの教室」です。なので、あれからのあれは、卒業という意味になるでしょう。
そして、来たねの「ね」には、親愛の気持ちがこもっています。
登場人物は、「あの教室」に通っていた学生とそのクラスメイトだと想像できました。
母校の校庭で、彼らは、自転車の二人乗りをしているのです。
ここで、関係性が気になります。「あの教室」に通っていた時の彼らは、ただの友達だったのか、恋人だったのかなどです。
「あの教室」に通っていた彼らの「過去」の関係性
彼らの「過去」の関係性がわかる歌詞は次の表現でした。好きだった人の名を今になって言い合った 本当は知ってたよと大声で叫んでいた あの教室を見上げて・・・
今になって言い合ったということは、互いにクラスメイトだった時は、好意を胸に秘めていたことになります。
主人公が、あれから初めて来たねと親しみを込めて言った相手は、かつで好きだった人ということになりました。
だから、「あの教室」に通っていた頃は、好意を互いに秘めながらも、友達どまりだったことがわかります。
「あの教室」を卒業した彼らの「今」の関係性
では、「あの教室」を卒業した彼らの「今」の関係性は、どうでしょうか。歌詞は、次のようになっています。
ときめきを思い出した あの教室が眩しい もしもなんて 甘酸っぱい風が吹く 自転車の二人乗りも少しだけきゅんとしてる
ときめきを思い出している上に、もしもと何かを夢想しています。
その夢想は、恋心を抱いていたかつてのクラスメイトと、付き合えるかもという期待で間違いないでしょう。
だから、主人公は、かつてのクラスメイトと、これから友達以上の関係に発展することに胸を踊らせているのではないかと想像しました。
終わりに
「あの教室」に通っていた主人公とクラスメイトの「過去」の関係性は、両想いだったにもかかわらず、友達どまりでした。そして、「あの教室」を卒業して再会した彼らは、「あの教室」に通っていた頃に好きだったことを打ち明けています。
だから、主人公とかつてのクラスメイトの「今」の関係性は、恋人同士に発展しそうな雰囲気にありました。
あの教室はもう帰れないキラキラ、の歌詞は、後ろ向きなようで前向きな表現になっていると思います。
もし、再会した片思いの相手に、告白して振られていたら、母校の教室の窓はキラキラに映るとは思えないからでした。 終わり