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歌詞は秋元康さん。
なぜ、硬い殻と表現されたのか考えることで、「硬い殻のように抱きしめたい」の世界観を想像できると思いました。
硬い殻で抱きしめるというのは、硬い殻で、柔らかい何かを包み込むことになります。
では、その柔らかいものとは何でしょうか。
歌詞考察・・・硬い殻で何を抱きしめたいのか
「君」の弱った心をガードしたい
硬い殻から、卵の殻を想起します。
初めは「硬い殻のように抱きしめたい」を、主人公が誰かを「卵のように抱きしめたい」と解釈しました。
卵は、乱暴に扱うなどすると割れやすいものですから、主人公が慎重に誰かを抱きしめたいのだろうと思ったのです。
しかし、歌詞を見ると、僕が硬い殻になろう、と表現されています。
だから、主人公が誰かを、卵のように扱うという解釈では無理があると思いました。
「僕」が硬い殻なら、それに守られる中身はもっと、弱い存在と言えます。
となると、「僕」が硬い殻となって守りたい人物とは、どういった存在なのか気になりました。
繊細な性格で弱々しい人物といったところでしょうか。
次の歌詞を見ると、繊細な性格という予想も間違っていないと考えます。
「何だか疲れちゃった」珍しく弱音を言った 君らしくない君だから 黙ってそばにいてあげる
「君」が弱音を吐きました。ここで、卵の殻に覆われているような存在が「君」であることがわかります。
「僕」は「君」の様子に異変を感じました。だから、寄り添っているのです。
そして、「君」は何に疲れたのでしょうか。
何があったかなんて 聞いたって 何もできない
「君」が弱音を吐いた理由を「僕」は聞けませんでした。
聞けないというよりは、聞いたところで、解決できるほどの力がないことを「僕」は自覚しているようです。
ですが、「僕」は悩みを聞かずとも、彼女を覆い尽くすネガティブな感情を推し量ろうとしています。
例えば、次の歌詞で、そのことがわかります。
知らぬ間に傷つくのは 心の柔らかい場所 二度と誰にも触れさせないように 硬い殻で包み込もう
「僕」が硬い殻となって「君」を包み込もうと決意したシーンになっています。
そして、「僕」は「君」に言葉を投げかけても、無意味だと考えている人間でした。
だから、僕にできることは 世界の誰よりも強い力で 君のすべてを ただ抱きしめることだ、という表現になっているのです。 終わり