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歌詞は秋元康さんです。
就職にしろ進学にしろ、進路に悩むのは誰しもが経験することです。そこで妥協するのもありがちなことでした。
ですが、自分で決めたとはいえ妥協した進路に納得できるかどうかは別の問題です。その、妥協したことで感じる胸の痛みが「車輪が軋むようだ」と表現されていました。
「車輪が軋むように」胸が痛んでいる人には、心に響く楽曲だと思います。
歌詞考察・・・「君」が泣いている理由
大人たちから、夢を諦めるように諭されている
冒頭の歌詞は、僕は何を言えばいいのか こんな自分は嫌いと泣いている君に・・・夕陽沈む校舎の屋上、で始まっています。「僕」が何かをやらかして「君」を泣かしたのだと思いました。なので、主人公と「君」は恋人など特別な関係にあると考えます。
ですが、「僕」と「君」は恋人ではありませんでした。泣いている「君」を見たことで抱いた心境が次の歌詞で表現されていたからです。
制服でいられるのもあと数か月だ 親や教師に止められた もっと現実を見なさいと・・・何か諦めれば楽になれる 未来取り上げるのか
あと数か月で卒業を迎える「君」には、夢があったのでしょう。ですが、現実を見るように諭されたのです。
そして、放課後の屋上で「君」は泣きながら「僕」に相談したのでした。
先ほど、「僕」と「君」は恋人の関係にないと書いています。
「君」の夢が「僕」にまつわるものだったら、恋人と言えるのではないかと思いました。
例えば、卒業したら、「僕」と同棲することを周りの大人に反対された、などです。
しかし、「君」の夢と「僕」は恋人の関係ではないと思いました。なぜなら、次の歌詞があったからです。
君は何に背を向けたのか? 風の中で「ごめん」と聴こえたような・・・
もし、「僕」と「君」が恋人同士であるならば、「僕」と彼女は一緒に背中を向けるはずです。
そのような状態で、「君」は何に背を向けているのかという疑問は浮かばないでしょう。
夢を諦めるように大人に諭されて泣いている「君」に対して、「僕」はどのような心境にあるのか考えてしまいます。
「君」は大人の言いなりになって夢を諦めるべきだと「僕」は考えているのでしょうか。
それとも大人に反発して夢を追い続けるべきだと「僕」は考えているのでしょうか。
大人は過ぎた時代を悔やんで胸のどこかが軋む そんな痛みを残さない過去のために やりたいことやるしかない 回せ車輪
この歌詞で、「僕」は「君」の夢を応援していることがわかります。
なぜなら、夢を諦めてしまうと、大人になった時に胸が痛むかもしれないと考えているからでした。
終わりに
夢を諦めた痛みが、胸が軋むようだと表現されています。そして、夢を諦めるように「君」を諭した大人を「僕」は古い人間だと考えています。
例えば次の歌詞では、「僕」は、夢を諦めるように諭す大人は古い人間だと考えていることがわかります。
古い列車は古いレールを走って 古い車輪が軋む 次の世代は新しいレールの上 夢追いかけ どこまででも走れるはず
だから「僕」は、夢を諦めなければ「君」は新しいレールの上を限りなく走れるのだと励ましていたのでした。 終わり