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歌詞は秋元康さんでした。
「最前列へ」が問うていたのは、幸せな生き方とは何か? だと思いました。
「最前列へ」出るより、誰かの後ろを歩いていくことは果たして幸せなことなのか? と考えさせられます。
歌詞考察・・・「最前列へ」出る理由
「僕」は誰かの後ろを歩くだけの生き方に危機感を感じた
初めは、ナンバーワンになりたいという野心家が主人公になっているのかなと想像しました。ですが、主人公の「僕」は真逆のタイプです。僕は前に立たない 本音知られてしまうし そんな器じゃないんだ 目立ちなくない 誰かの後をついてく方が楽だろう
前に立たないという歌詞で、「僕」は競争を嫌がっていることがわかります。
そして、なぜ競争を嫌がるかと言えば、トップに相応しいとは思っていないからでした。
「僕」の本音は、誰かについていく方が楽ということです。ですが、心境に変化が訪れました。
だけどある日 僕は気づく 前の景色見ていないことを その先に何がある? 全力で背伸びしても 視線塞ぐ背中が邪魔だ
誰かについて行く方が楽だと言うことは、自分の見たい景色を見ていないことになります。
そこで、危機感を持った「僕」は、初めて前を歩く背中が煩わしくなったのでした。
ここで、なぜ危機感を持ったのでしょうか。理由は次の歌詞にありました。
そんなある日教えられた 刺激的な未知なる世界 誰よりももっと前に立たなくちゃわからない 遮られない風を受けよう
もしかしたら、「僕」がついて歩いていった背中が、急に振り返ったのではないでしょうか。
振り返った背中が語った景色を思い描くことで、妄想が広がったのです。
誰かの後ろを歩いているだけでは、永遠に未知な世界は未知なままだという危機感を持ったのだと思いました。
この時に初めて「僕」は意思を持って「最前列へ」出ようと決意したのです。
終わりに
サイレントマジョリティーの歌詞に、先行く人が振り返り列を乱すなとルールを説くけどその目は死んでいる 君は君らしく生きていく自由があるんだ、という表現があります。まるで、「最前列へ」の「僕」の置かれている状況そのものだと思いました。
なぜなら、「サイレントマジョリティー」の「僕」が列を乱さないように歩いているのは、誰かの後を歩いているだけだと言えるからです。
そして、「サイレントマジョリティー」の「僕」は群れていても始まらないと考えました。
自分の意思で、誰かの後ろを歩くことを辞めた「最前列へ」の「僕」に重なります。 終わり