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また、2016年の秋に発売された16枚目のシングル「サヨナラの意味」のカップリング曲でした。
歌詞は秋元康さん。センターは、橋本奈々未さんです。
登場人物の気持ちを、把握するのに役立つのが情景でした。
情景は、登場人物の心情を想起させる役割があるからです。
タイトルの「孤独な青空」から、主人公の脳裏に青空が焼き付いていると想像できました。
孤独とありますから、それとは対照的に澄み渡った青空だったのでしょう。
なぜ、主人公は孤立感を抱いたのでしょうか。
歌詞考察・・・「僕」が孤立感を感じている理由
友達はいるけれども、親友がいないことに気づく
タイトルには、孤独とストレートな表現がありました。孤立感に苛まれている主人公が、青空を仰いだことが想像できます。
主人公が孤立感を抱いてしまった状況が気になりました。
冒頭の歌詞が、次の表現になっています。
仲のいい友達を 指を追って そっと数えてみた 親友と呼べるものを 自信持って言えないのは なぜだろう
「僕」は、友達を数えています。ですが、その中に親友がいないことに「僕」は心を痛めているようでした。
なぜ、親友がいないことに気づいた「僕」が、心を痛めたことがわかるのでしょうか。
それは、次の歌詞があったからです。
吹き抜けてく風さえも 避けるようだ・・・澄み渡る青空が 責めるようだ
情景描写は、登場人物の心理を反映しています。
だから、風に避けられて、青空にも責められるような存在だと「僕」は自虐的になっているのでした。
これは、「僕」が、親友のいない人間を否定的に捉えていることになります。
そして、親友と言える人がいない理由を考えだします。
「僕」は、親友がいない理由に、思い当たる点があるようでした。
生き方がぶつからないように 距離を置いてしまっている
生き方がぶつかる状況というのは、喧嘩だと思います。
「僕」は喧嘩しないように、本音を言っていないのでした。だから、親友がいないのだと考えたのでしょう。
そして、親友がいないことに疑問を抱いているということは、自分の至らない点を改善しようとしていることが想像できます。
「僕」は、親友がいないのは、本音を晒していないからだと気づきました。
そして、本音を晒さない理由も考えています。
同じ時代を生きてる 空気に流されてるのか
この歌詞で、「僕」の性格がわかります。
「僕」は、他人と違う行動を取ることで、和を乱すことを嫌っているのではないでしょうか。
あるいは、ノーと言えない人間かもしれません。
そして、周りの顔色を伺い過ぎて、親友を作ることができない自分を「僕」は情けないと思っているのでした。
だから、仰いだ空が、青空で澄み渡っていても孤立感に悩まされてしまうのです。
終わりに
青空つながりということで、乃木坂46の「何度目の青空か?」を思い浮かべました。「何度目の青空か?」の主人公も、心が曇っています。
青空に関心を払わなければ、青空は存在していないことと同じことなのでした。
「何度目の青空か?」の主人公は、青空を見上げる余裕がないほどに、生活に追われていると想像できます。
だから、青春を見逃すな、という歌詞が散りばめられているのでした。
「孤独な青空」の主人公も、親友がいない自分に疑問を抱いています。
親友がいないことで、孤立感を感じているから、青空に寂寥感を感じ取っているのでした。
「孤独な青空」と「何度目の青空か?」の共通点は、主人公に心の余裕がないことだと解釈できます。 終わり