乃木坂46「ロマンスのスタート」歌詞考察。ロマンスが始まる瞬間とは? | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

乃木坂46「ロマンスのスタート」歌詞考察。ロマンスが始まる瞬間とは?

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乃木坂46「ロマンスのスタート」はセカンドアルバム「それぞれの椅子」(2016)の収録曲です。歌詞は秋元康さん。

2014年春に発売された8枚目のシングル「気づいたら片思い」のカップリング曲でした。センターは西野七瀬さんです。




歌詞考察・・・タイトルの意味


「君」が「僕」を認識した瞬間が「ロマンスのスタート」

ロマンスと聞いて、男女にまつわる物語を想像しました。だから、ストレートに考えれば、「ロマンスのスタート」は恋の始まりと言えそうです。

恋の始まりを歌っているなら、出会いの瞬間が歌詞になっていると思いました。

自転車で追いかけた あのバスに引き離されて 窓際で不思議そうに 君が僕を見る

どういう感情で「君」は「僕」を見たのか気になります。バスに乗り込む前の「君」と言葉を交わしたのでしょうか。

あるいは、全く面識がないのに、「僕」はバスを追いかけたのでしょうか。

ただ、間違いないのは「僕」は「君」に好意を抱いていることです。なぜなら次の歌詞があったからでした。

不意に僕は目覚めてしまった 電流走ったように初めて君に恋をした ついに僕は目覚めてしまた

「僕」は、不意に目覚めてついに目覚めてしまったのですね。目覚める、は色々な解釈ができます。

もちろん、睡眠から目覚めることではありません。潜んでいた感情が動き出すとか、現実を認識するのかなと思いました。

ただ、しっくりくるのは、迷いが消え去って心の奥底に眠っていた気持ちに気づくという解釈です。

ということは、バスに乗り込んだ「君」を見て衝動的に追いかけたわけではないと思いました。

迷いが消え去るまで、幾度か「君」がバスに乗り込むのを眺めていたことになります。

迷いというのは、声をかけようかかけまいか、というためらいと言えました。

なぜ「僕」は、バス停にいる「君」に声をかけられなかったのでしょうか。その理由が次の歌詞で表現されていると思いました。

純情が服を着たイケてない そう僕なんだ バス停で待ってるとか そんな勇気ない

邪心がないのは、いじらしくて好ましいと思います。ただ、イケてないという表現があるということは、「僕」は外見に自信を持ってないと言えました。

声をかけても迷惑がられるかもしれないという不安があって、「僕」は「君」に声をかけることができなかったのでしょう。

ロマンスは、1人だけでは始めることができません。だから、バス停で「君」を待つ勇気がない「僕」が、ロマンスをスタートさせることができるのでしょうか。

ただ、「僕」が考える「ロマンスのスタート」というものがありました。

僕のことに気づいてくれたらロマンスのスタート

「僕」は、「君」が自分を認識したら、ロマンスはスタートすると考えているのです。

冒頭の歌詞で、自転車でバスを追いかける「僕」を「君」は窓際から不思議そうに見ていました。

不思議そうに見ているとはいえ、「君」は「僕」を認識したことになるでしょう。

「僕」は、自転車で「君」が乗るバスを追いかけたことで、「ロマンスのスタート」に成功したことになります。

終わりに

乃木坂46「平行線」の「僕」も、「君」の乗る通学電車を自転車で追いかけていました。

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自転車が坂道に差し掛かったことで、「僕」は追いかけるのを止めてしまいます。

「君」が「僕」の気持ちに気づいてもらえないということで「平行線」の恋ということでした。

もし、電車ではなくてバスであったら、こちらも「ロマンスのスタート」を始めることができたのかなと想像しました。 終わり