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また、2015年秋に発売された13枚目のシングル「今、話したい誰かがいる」のカップリング曲でした。作詞は秋元康さんです。
歌唱メンバーは、サンクエトワール(北野日奈子・寺田蘭世・中田花奈・中元日芽香・堀未央奈)の5人でした。
歌詞考察・・・「私」が大人になりたがる理由
自信を持って恋愛したい「私」
「大人への近道」から受けるイメージは、早く大人になりたがっている主人公です。主人公はどんな人物でしょうか。通学のバスでよく会う気になる男子目が合うだけで俯きたくなった・・・恋をするにもプロセスがわからない
主人公の「私」は意中の男子と言葉を交わすどころか、目も合わせられないほど恋に及び腰の女性でした。
となると「私」が考える「大人」は意中の男性と気軽に言葉を交わすことができる人間だということになります。
さらに次の歌詞でも「私」が恋に気後れする人間であることがわかりました。
友達はみんな彼がいるのに私はどうして臆病なんだろういつか自然に付き合えるのかな・・・大人への近道教えて下さい 女の子から早く女性になりたいの
「私」は、自身が臆病なのは大人じゃないからと考えているのです。成人年齢の引き下げにともなう議論において18歳は大人なのか、という疑問が生じますが、「私」が思う「大人」は成人年齢に達している人間ではありません。
年齢ではなくてメンタルの強さを手に入れたいと願っている「私」なのです。
彼女は、気になる男子と自然に付き合えるメンタルの強さを持った人間を「大人」と考えているのでした。
なぜ「私」は恋に気後れするようになったのでしょうか。
パパとママが望むいい子でいようって恋の進化にブレーキかけてしまう
大人の顔色を伺っている「私」なのでした。ということは「大人への近道」は、大人を説得することと、意中の男性と気軽に言葉を交わせるメンタルを持つことになります。
ですが、それはハードルが高いように感じられます。ただし「私」は「大人への近道」は見つけることはできなくても、大人への一歩を踏み出したような表現がありました。
決められた黒髪昨日とは違う色にして生まれ変わったように殻を破ってみよう
取り合えず外見から・・・という微笑ましさが感じられます。
終わりに
「大人への近道」の、パパとママが望むいい子でいようって恋の進化にブレーキかけてしまう、という歌詞があみんの「待つわ」(1982)を想起させます。
「待つわ」の、かわいいふりしてあの子わりとやるもんだねといわれ続けたあの頃、という歌詞のように思われることを、「大人への近道」の「私」は恐れているのだと思いました。だから、恋の進化にブレーキがかかっているのです。 終わり