乃木坂46「ダンケシェーン」歌詞考察。別れた恋人への感謝 | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

乃木坂46「ダンケシェーン」歌詞考察。別れた恋人への感謝

乃木坂46「ダンケシェーン」はファーストアルバム「透明な色」(2015)の収録曲です。作詞は秋元康さん。

また、2014年春に発売された8枚目のシングル「気づいたら片思い」のカップリング曲でもありました。

ダンケシェーンは、ドイツ語で「ありがとう」という意味で深い感謝を表した言葉だそうです。ドイツ語ということで生田絵梨花さんの出生地を意識しているように思えてなりませんでした。

歌詞考察


別れた恋人に「ダンケシェーン」

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タイトルが感謝の気持ちを表しているならば、誰に向けての感謝なのか気になります。

あなたの温かいその背中が好きだった両手回し頬つけてしがみついた広い宇宙愛の鼓動は私だけの命だと信じてたダンケシェーン

とありました。「私」が温もりを感じている背中に感謝を表していることがわかる歌詞です。恋人の背中と言えますし、親の背中とも考えられました。恋人であれば「私」は学生でしょうか。放課後に恋人の自転車の荷台に跨っている「私」の画が浮かびました。そして親の背中であれば「私」は幼少期と言えて微笑ましい親子を想像します。

ですが、「私」が感じた背中の温もりは親ではなく恋人のそれでした。なぜなら、次の歌詞があるからです。

私の眼差しに救われると呟いて人の波に紛れてく後ろ姿見送るだけ恋の終わりはいつも突然悲しみも呆然と・・・

ストレートに恋の終わりと表現されていました。そうなると、ダンケシェーンは「私」が「あなた」と過ごした時間に思いを馳せながら感じた感情から発せられた言葉ということになります。終わってしまって悲しくても、「私」は「あなた」に対する感謝の念が絶えないのでした。

愛したことそれが誇り愛されたことそれも誇り2人の日々忘れないで涙をありがとうダンケシェーン

という歌詞からも決して「私」は「あなた」を悪く思っていないことがわかります。涙をありがとうと思えるほどに達観していますから、「私」は学生ではなかったのかもしれません。

終わりに


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「あなた」は「私」の眼差しに救われると言いながらも、「私」から去っていきました。救われているのに「あなた」が「私」に背中を向けていることを、どう解釈すれば良いのかだけはわかりませんでした。そういったことも「私」は感じていて、歌詞にあったように、別れることそれも運命交わる線離れる線ダンケシェーンと言いながら自分を納得させていたのでしょうか。そう考えると「ダンケシェーン」が切なく感じます。だから「私」は強い人間だと思いました。 終わり