乃木坂46ユニット曲「無口なライオン」歌詞考察。弱い人間はいないのだ | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

乃木坂46ユニット曲「無口なライオン」歌詞考察。弱い人間はいないのだ

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無口なライオン
乃木坂46ユニット曲「無口なライオン」は2014年夏に発売された9枚目のシングル「夏のFree & Easy」のカップリング曲でした。

また2015年に発売されたファーストアルバム「透明な色」に収録されています。作詞は秋元康さん。

8人の歌唱メンバーは、生駒里奈・井上小百合・斎藤優里・桜井玲香・西野七瀬・星野みなみ・堀未央奈・若月佑美でした。


歌詞考察


詩的なニュアンスを感じるタイトル

知らない人はいないであろうライオンがタイトルにあります。この動物は、たてがみをなびかせるビジュアルとか佇まいだけでも美しいですが、メジャーな印象はやはり「絶対的王者」とか「百獣の王」としての強さでしょう。そんな強さの象徴であるライオンが無口であるだけで詩的だと思いました。

なぜ詩的なニュアンスを感じたかというと、強さの種類が英雄的だからです。仲間のために闘うという勝手なイメージですが、それも凡人ではできないですから人間の強さがライオンに例えられる理由になると思いました。ただ、英雄を気取るという揶揄もありますね。

ですが、そういった意味でのライオンは流石に無理があると思います。なので、タイトルから受ける世界観の印象は、ライオンのような絶対的な強さを誇る人間が見せる物憂げな表情を見て、主人公は、ふと弱い部分を感じてしまったのではないでしょうか。歌詞を見てみます。

遠く見つめながら孤独隠して強くなきゃいけない悲しい背中泣きたい時は泣けばいい涙こぼしても君は王者なんだ・・・

この歌詞で、主人公は「君」を王者とみなしていますから、「君」は強い存在であることがわかります。ですが主人公は、「君」の背中から哀愁を感じ取っていました。ここで「君」は誰だろうとなります。乃木坂46の王者が「君」だと思いました。個人的に、乃木坂46の王者は白石麻衣さんだと考えます。2017年に発売されたセカンド写真集「パスポート」は、24回の重版で35万部越えでした。また、バラエティー番組で見せる秋元真夏さんとのやり取りはアイドルらしからぬ表情をします。

そして「君」を王者とみなす主人公の立ち位置が気になりました。主人公が、白石麻衣さんの後輩であれば白石さんを「君」とは呼べませんから、「君」に信頼を寄せられて悩みも打ち明けられるような近い関係にある人が主人公と考えます。

終わりに


歌詞の「君」を特定の人間と考えなくても良いですね。例えば、最後にある「君」は弱っている人間に向けているように思えました。

時に誰かを威嚇しなきゃいけないそれが本能自己嫌悪なんか意味ないよ強く生きることが君の仕事なんだ

この歌詞から、誰にでも当てはまるようなメッセージ性を感じます。誰かに威嚇するというのは言いたいことを言うことになりますし、それによって自己嫌悪する必要がないという意味と捉えました。そう考えると弱い人間はいないから「君」も頑張れという応援ソングと考えてしまいます。 終わり