乃木坂46「シンクロニシティ」歌詞考察。生駒里奈さんのラストシングル | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

乃木坂46「シンクロニシティ」歌詞考察。生駒里奈さんのラストシングル

amazonで
今が思い出になるまで TYPE-B
乃木坂46の4枚目にあたるアルバム「今が思い出になるまで」(2019)に収録されている「シンクロニシティ」は、20枚目のシングルとして 2018年の春に発売されていました。作詞は秋元康さん。

生駒里奈さんは「シンクロニシティ」を持って卒業したということですので、最後のセンターを務めたシングルかと思いきや白石麻衣さんがセンターを務めています。

ラストシングルでセンターを務めなかったのは生駒さんがセンターを固辞したからでした。そして、センターではないシングルを持って卒業する形が自分らしいと言います。

生駒さんは、やり切ったという思いを持ったことで、2015年の夏に発売された「太陽ノック」の時点で卒業を決めていました。また、生駒里奈さんのオフィシャルサイトにある「舞台 PHANTOM WORDS」の写真からわかるように舞台の道に進んでいきたいということも乃木坂46を卒業する理由となっています。

歌詞考察


悲しい出来事と悲しんでくれる存在が同時に発生

「シンクロニシティ」が生駒さんのラストシングルですから、どうしても主人公の「僕」に生駒さんを重ねてしまいます。例えば、悲しい出来事があると僕は一人で夜の街をただひたすら歩くんだ背中丸め俯いて、というところは生駒さんがトボトボ歩く姿が思い浮かびます。ただ、タイトルにある「シンクロニシティ」は、意味のある偶然の一致を意味しますから、生駒さんが卒業することにネガティブな要素を持たせる世界観にはなっていないはずです。

それがわかる歌詞は、だから1人では1人では負けそうな突然やって来る悲しみさえ一緒に泣く誰かがいて乗り越えられるんだ、ではないでしょうか。こう考えると、悲しい出来事とそれを泣いてくれる誰かの存在が同時に発生していることから、悲しくても乗り越えられる自信が主人公の「僕」にあることがわかります。そして、世の中も思ってるより愛に溢れてるよ、世界中の人が誰かのことを思い浮かべ遠くの幸せ願うシンクロニシティという歌詞から、「僕」は世の中も悪くはないというような肯定感を持っているように感じられました。

生駒さんは乃木坂46の看板が外れるのは怖いと言っていました。「シンクロニシティ」には、そんな彼女を支える人が存在するのだというメッセージが込められているように思えます。

終わりに


日本武道館で行われた生駒里奈さんの卒業コンサートでは秋元康さんの手紙が読み上げられていました。生駒さんをイメージして「君の名は希望」を書き上げたこと、そして乃木坂46の希望でいてくださいという内容となっています。乃木坂46の4枚目のアルバム「今が思い出になるまで」には、その生駒里奈さんの卒業コンサートの模様が特典Blu-ray「Last Songs」として収録予定となっていました。 終わり