欅坂46「東京タワーはどこから見える?」歌詞考察 | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

欅坂46「東京タワーはどこから見える?」歌詞考察

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東京タワーはどこから見える?
欅坂46「東京タワーはどこから見える?」は、2017年に発売された欅坂46ファーストアルバム「真っ白なものは汚したくなる」TYPE-A に収録されています。作詞は秋元康さん。

のら猫ひろしは、TYPE-Bのアルバムしか持っていないので、アマゾンミュージックで「東京タワーはどこから見える?」を購入しました。

振り付けを担当したTAKAHIRO 氏が Real Sound の取材を受けています。彼は「東京タワーはどこから見える?」のライブパフォーマンスをマルチセンターシステムと表現しています。センターを次々に替えていくにあたって、佐藤詩織さんはバレエ、鈴本美愉さんはヒップホップのダンスとメンバーの特徴に合わせたダンスを振りつけたようです。

そのマルチセンターシステムのライブパフォーマンスを行った「東京タワーはどこから見える?」は、「欅共和国2017」では行っていませんでした。欅坂46の YouTube CHANNEL にも動画がありませんので、「欅共和国2018」のライブDVDの発売を待つしかなさそうです。

歌詞考察



「僕」は記憶の補正をしている

歌詞に、記憶の断片を真実より美しく補正してそんなこともあったといつの日か語りたい、とあります。記憶の補正とは、どういうことでしょうか。過去を振り返ると、様々な感情が湧きあがります。この時に、思い出して苦痛だった記憶は、人生経験による解釈を加えることで苦痛を減らすことがある程度、可能になります。あるいは、極力思い出さないように努力をしているかもしれません。それが記憶の補正です。ということは、記憶が苦痛だから、補正をしたいと主人公は言っているのですね。そして、苦痛な記憶は、何かということになります。


記憶の補正で失恋の苦痛を紛らわせる

確かにこの腕抱きしめてた君だけは嘘じゃない、という歌詞から「君」の温もりや感触は事実であったことがわかります。そして、その温もりや感触を確認できない現実があれば、そんなことは思わないはずです。付き合った記憶は確かでも、「君」との関係が終わってしまたという事実を受け入れられないのですね。別れた時の苦痛を紛らわせるために、記憶の補正をしたことになります。

終わりに


「東京タワーはどこから見える?」の「僕」は、「君」との楽しかった記憶に東京タワーを書き込むことで、補正をかけています。そうすることで、精神的に落ち込まないようにしているわけですね。この落ち込みを避けるために嫌な記憶の修正を図っているのです。

心の防衛機能として記憶を補正するのは問題ないと思いますが、怖いのは、虚偽記憶といった「フォールスメモリー」によって自分を見失うことです。しかし、歌詞には、自分で何度も書き直した思い出が切なくて・・・偽りはどこかがわからなくてしまった愚かな結末、とあるように「僕」自身は、自分が補正をかけていることの虚しさを理解しているようです。  終わり