歌詞の意味を考察・・・ゼンマイの意図や、幸せを感じるタイミングとは
現実に直面して、ゼンマイが切れた「僕」。幸せはそこから始まる
そして、あれから一年の季節が巡ったのに、と続いていることから、「僕」と「君」は20歳くらいの年齢と推測できます。
そして、忘れてください僕なんか・・・メールをもらっても理想と現実に言葉が見つからず返信できなかった、とか、僕よりもっと素敵な人見つけて結婚してください、僕なんか・・・ゼンマイが切れた不良品、と歌詞は終わりました。
夢を追う気力が削がれたという意味で、ゼンマイが切れたという表現になっていることがわかります。
だから、「ゼンマイ仕掛けの夢」の意味は、夢を追うにはメンタルが強くないことを表していると思いました。
だから、現実に負けている惨めな僕からメールを返信しても、「君」は迷惑だろうというような被害妄想を「僕」は持っているように感じます。
もし、「僕」が進学もせず、職にも就いていないなら、「僕」なんか・・・と卑下するのは理解できました。
ですが、「僕」は20歳ぐらいで学生でしょう。故郷に残した「君」に合わせる顔がない、と思うには早いと思います。
のら猫ひろしが浪人生の時に、同窓会のお誘いといった葉書が1回だけきましたが、握りつぶしました。
それと比べると「ゼンマイ仕掛けの夢」の「僕」は進学していますし、何となく都会の大学のように思えます。
なので、「僕」が自分を卑下してしまう要素を、歌詞から見つけることはできませんでした。
「僕」が、故郷にいる人間に格差を感じるには、まだ、早いと感じます。
学生ではなく、不安定雇用という負い目があった時が、自分を卑下する状況にあると思いました。
人の幸福度は、40代半ばから上昇していく
のら猫ひろしは、派遣社員の登録をしようと会社に出向いたら、同級生が派遣元の正社員でした。格差を感じた瞬間です。この時の、のら猫ひろしは、まさに「ゼンマイ仕掛けの夢」におけるゼンマイの切れた不良品という表現がぴったりでした。
また、週刊誌の特集で、同窓会残酷物語というタイトルを見かけます。
男性が、インタビューされていました。安定した職に就いていないという理由で、同窓会に参加する意欲が湧かないといった内容です。
不安定雇用で働いている人は、自信がありません。ですから、自分に対する評価を恐れます。
例えば、勤めている企業は有名かそうでないか、正社員か不安定雇用か、結婚しているかどうかといった詮索がありました。
もちろん、不安定雇用者が、正当な評価を受けていないと感じるのは、被害妄想に過ぎないかもしれません。
その取り越し苦労をしてしまう原因を考えるときに、年齢的な要素も無視できないことも研究で明らかになっています。
ウォーリック大学のアンドリュー・オズワルド教授によれば、人の幸福度は、40代半ばまで下がり続けているとのことでした。
ですが、幸福度が40代半ばまで下がり続けるということは、20歳そこそこで、ゼンマイが切れた不良品と卑下してしまうのも、むべなるかなということになります。
ただし、アンドリュー・オズワルド教授は、40代半ばで落ち込んだ幸福度は、そこから上昇する傾向が見られるとも言いました。
これは、環境に対する対応力があがるということでしょう。
終わりに
「ゼンマイ仕掛けの夢」の主人公は、学生ですから、他人と比べて落ち込むには早いと思いました。ウォーリック大学のアンドリュー・オズワルド教授は、40代半ばから、幸福度は上がっていくと言っています。
なので、人生経験によって、ポジティブな性格に変わっていくことになるのでしょう。 終わり
■ゼンマイ仕掛けの夢■
「ゼンマイ仕掛けの夢」は、ゆいちゃんず(元欅坂46今泉佑唯、小林由依)の曲です。
欅坂46の6枚目のシングル「ガラスを割れ!」(2018)に収録されていました。
作詞は秋元康さん。
欅坂46の6枚目のシングル「ガラスを割れ!」(2018)に収録されていました。
作詞は秋元康さん。