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比喩的に、新しい時代の幕開けにも使われる言葉でした。
それを踏まえると、タイトルから、孤独の夜が明けたという印象を持ちます。
ただ、明け方に感じた孤独とも言えました。孤独が明けたのか、明け方に孤独を感じただけなのか、気になります。
歌詞の意味を考察
暗い影を帯びた孤独が、段々と明けていく
ソロ曲第2弾の「渋谷からPARCOが消えた日」では、孤独であった時に心の拠り所としたPARCOが渋谷から消えました。ですが、再び現れることを待っているという未来を肯定的に捉えた内容でした。
ソロ曲第3弾の「自分の棺」においては、棺が、幸せの象徴である青い月の光を浴びていたことによって、孤独を棺にしまったと解釈しました。孤独を弔った歌だと言えます。
このように、平手さんのソロ曲を1曲目から3曲目にかけて振り返ると、暗い影を帯びていた孤独がグラデーションをつけながら、消滅していく様が感じられます。
それはまるで、夜明けのように黒色から紺色、そして白色といった濃淡の変化を表現しているようでした。
群れに迎合しないことを決意した
「夜明けの孤独」の歌詞には、夜明けに家を出て過去なんか捨てた生きるとは孤独になること、とあります。忌み嫌っていた過去を捨てることは思い出を捨てることになりました。
そして、その忌み嫌っていた過去はどういったものなのでしょうか。それは、次の歌詞でわかります。
群れの中 守られていても 本当の道は 絶対見つからない
主人公は、群れに迎合することに嫌気が差していたのでしょう。
だから、明け方に、家を飛び出して孤独に生きていくことを決心したから「夜明けの孤独」というタイトルなのでしょう。
そして、次の歌詞があったことから、「夜明けの孤独」のタイトルには、もう1つの意味があると思いました。
振り出した雨に濡れながら今日は昨日よりも強くなる、
この歌詞で、孤独の質が、ロンリネス(辛い1人ぼっち)からソリチュード(1人で平気)に変化したような感想を持ちました。
主人公は、群れに迎合していて、孤独だったのです。そんな過去を捨てるために明け方に家を出たことが、主人公が感じた「夜明けの孤独」でした。
ですが、この時の孤独は、群れに迎合した時に感じた孤独ではないのです。
群れていた時に感じていた孤独が、明けたのでした。
終わりに
ロンリネス(辛い1人ぼっち)は、放っておくと野垂れ死んでしまうような助けてもらえない性質の孤独です。一方ソリチュード(1人で平気)は、自発的に1人で楽しめたり、孤立しても、気にしない性質の孤独でした。
孤独の質が変化して、主人公が強くなったような印象を受けました。 終わり
■夜明けの孤独■
「夜明けの孤独」は、平手友梨奈さんのソロ曲第4弾です。
2018年春発売の「ガラスを割れ!」の収録曲でした。作詞は秋元康さん。
2018年春発売の「ガラスを割れ!」の収録曲でした。作詞は秋元康さん。