欅坂46「アンビバレント」歌詞考察。もどかしい二律背反 | のら猫ひろしが坂道のぼる (のら猫ひろし)

欅坂46「アンビバレント」歌詞考察。もどかしい二律背反

歌詞の意味を考察


「アンビバレント」の意味・・・孤独が好きだけど一人にもなりたくない

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アンビバレント
あっちを立てる気もないし、こっちを立てる気だってまるでないという歌詞とか人間関係面倒で及び腰という表現からも、主人公が孤独を好んでいることが、理解できます。

特に、ラブソングばかり流れるシーズン、何もしたくないという歌詞から、「私」が、夏を冷めた目で見ているのがわかりました。

また、Blahという歌詞は、調べてみると、くだらないという意味です。

この英単語からも、「私」は、人間関係がくだらないと考えていることがわかります。特にハッシュタグつけた恋という表現は、的確だと思いました。

SNS上でリア充を訴えたいがための薄い人間関係でしょう? とでも言いたげな歌詞です。

ここで、表題曲のアンビバレントの意味を考えます。アンビバレントは、ひとつの事柄に対して、同時に相反する感情を抱くことですね。

同時に相反というのは、好ましいものと、好ましからざるものが同居していることと言えました。

そうなると、好ましからざるものは何を意味するでしょうか。それは、人間関係をくだらないものと認識することでした。

それと同時に抱いた感情は何でしょうか。それは、一人になりたくないという歌詞からわかります。

夏に、イチャイチャしている恋人とか、パリピを見て、そんなの面倒だと考えつつも、やっぱり孤独は嫌だなと考えてしまった「私」なのでしょう。

確かに、SNSなどにアップされている日焼けして、グラスを傾けている静止画の画像を見ると、いえーいと言って、背後のプールに飛び込むんでしょう?とかツッコミたくなります。

のら猫ひろしも、そんなパリピと一緒にはいられない人間なのですが、でも孤独は嫌でした。

でも、孤独が楽なのも事実です。こうなると、春夏秋冬アンビバレント状態でした。

終わりに

孤独は嫌だけど孤独が楽というアンビバレント状態は、積極的に他人と交わらないことで陥ることがわかりました。

自分から孤独になっておいて、集団で夏を謳歌している他人を冷めた目で見ている間は、何も楽しんでいないことになっています。

それでは、満たされるわけがありません。二律背反をもどかしく思うのは、のら猫ひろしも孤独を選んでいて、満たされないからでした。

自分から積極的に楽しんでいれば、孤独に陥ることはありません。

自分から楽しみを見出す努力を放棄すると、「孤独は嫌やっぱり孤独が好き」と揺れ動くだけで疲れるだけでしょう。 終わり



■アンビバレント
欅坂46の「アンビバレント」は、2018年の夏に発売された7枚目のシングルです。

作詞は秋元康さん。